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You Tube(ユーチューブ)から見たネットビジネス

2006年08月14日 投稿者 K : 2006年08月14日 04:56

推奨銘柄 注目銘柄 投資顧問米国発の動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」が日本でも人気を博しています。
既に利用したことのあるユーザの方も多いのではないでしょうか。

YouTubeの仕組みを簡単に説明すると、
ユーザが投稿した動画を自由に視聴できるようになっており、投稿動画にタグを自由に付けることで、動画を検索することができる仕組みになっています。利用者はタグの情報を元に簡単に動画を検索することができ、好みの動画を視聴することができます。Youtube側はGoogle Adwords広告を掲載することなどによって収益をあげる仕組みになっています。

ネットレイティングス社の調査では2006年3月時点で日本からの訪問者数は200万人を超えており、今後も急速に利用者数を伸ばすことが考えられます。

一方で、日本での動画配信、共有サービスを提供している企業というと、USENのGyaO(ギャオ)やフジテレビラボLLCのワッチミー!TVなどが有名です。Gyaoではユーザの投稿動画ではなく、USEN側がコンテンツを用意して、登録したユーザが無料でコンテンツを視聴できるという仕組みであり、Youtubeとは異なるビジネスモデルを採っており、主な収入源は、広告主からの広告料金になります。従来のテレビの仕組みと同様と考えてもいいでしょう。

Gyaoのビジネスモデルが広告料金によって収益を上げるといった仕組みである以上、視聴者数をどれくらい確保できるかがビジネスの要になってきます。
しかし、ネットにおけるユーザ行動を考えると、受動的にコンテンツを視聴するといった視聴スタイル(これはテレビの視聴スタイルになります。皆さんが帰宅してなんとなく、テレビをつけ、視聴してしまうといったユーザ行動形式を指します)ではなく、ユーザが能動的にコンテンツを視聴する必要があり、一時的にGyaOへの登録者数を確保できても、継続的に視聴者数を確保することはなかなか難しいのが実情です。

事実、先日、USENはネットプライスとの業務提携を発表し、「Gyao(ギャオ)」の会員に向けた通販サイトを立ち上げることを発表しました。これは広告料金主体のビジネスとともに手数料ビジネスも収益の柱として考えて始めたと言えます。このこと自体は広告料ビジネスに限界があることを示している訳ではなく、一般的に考えればGyaOビジネスと親和性があるビジネスを付加したことになります。しかし、当ビジネスが利用者(数)によって支えられていることを考えると、それを維持できるだけのコンテンツを用意できるかがビジネスの肝であり、著作権上の問題が内包されているにせよ、You Tubeなどのサービスの脅威にさらされている事を考慮せざるを得ません。

ネットの世界ではYoutubeのようにいきなり出てきた会社がトップを取ることが可能な世界であり(Youtubeは昨年2月に設立された会社です)、USENのGyaOサービスが悪いのではなく、常に今は見えない競合が明日に登場する可能性がある世界であるという認識が必要なのです。

個人投資家に人気のUSENですが、ネットでのビジネスの特徴を踏まえて投資する必要があるでしょう。

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