« 10月入会申請受付を終了致しました | メイン | メリルの資産インフレ見込み »

阪神の騒動は『含み資産再評価』の狼煙

2005年10月10日 投稿者 S.W : 2005年10月10日 00:00

こんばんは。

村上世彰氏率いる通称『村上ファンド』がタイガースの親会社である阪神電鉄の筆頭株主となった事実が、先月の9月27日に明らかになって以降、再びM&Aが注目を浴びています。

Murakami.jpg
40%近い株式を取得するということは、氏は本気なのです。

これだけ注目を集めるファンドが、市場で株式を短期決戦で売り抜けるのは不可能です。
短期だと誰かに買い取ってもらう、中・長期保有の場合には投資目的にせよ企業価値を十分に引き上げてから捌くしかありません。

いずれにせよ既存株主はもとより、阪神が成長すると恩恵を蒙る大阪の人々にとって、プラスとなる話です。

球団の経営は、明らかに変化の方向にあります。
『楽天イーグルス』にしても、あれだけ弱いチームでありながら経営としては今期5000万円の黒字という勝ち組になりました。
そして、セ・パ交流戦といった新しい試みもライブドアや楽天といった企業の影響の結果と見てよいでしょう。

そういった過去の例があるにも関わらず、大阪の人々の拒絶感を煽る放送には些か辟易します。(私達のチームは今、関西地域の調査出張中です。)
ニッポン放送の事件からマスコミのM&Aコンサルティングに対する嫌悪感が表れているというのは穿った見方でしょうか?

とかく球団の行く末が問われていますが、私達投資家が注目すべき問題は寧ろ含み資産の方です。

球団の株式上場ができなくとも、含み資産を明るみに出すことによって企業価値を認めさせるだけで氏の戦略的勝利は達成されると見ていいでしょう。

阪神側の黒木敏郎広報部長は企業防衛については『テクニカルなことはおこなってこなかった』と認めています。
企業防衛とは畢竟、正当に市場に評価をしてもらうことに他なりません。これは、『(企業防衛は)何もしなかった』という意味ととって差し支えないでしょう。

『近鉄』というケースを目の当たりにしながら、何もしなかった現経営陣に対し、期待できるものはあまりないでしょう。

投資の観点から書くと、当騒動の行く末によって今年の3月頃におこった『含み資産再評価』が再びテーマとなる日は近いと見ています。
公示価格に代表される地価の下げ止まり・一部での上昇に見られるように、デフレ脱却感が煮詰まってくると再び脚光を浴びるでしょう。

ただし今度は、一過性のブームと呼ばれるものではなく、息の長いものになると見ています。

----------------------
 ■ご協力おねがいします。

にほんブログ村 株ブログへ

« 10月入会申請受付を終了致しました | メイン | メリルの資産インフレ見込み »

株初心者・株入門者にも分かりやすく注目銘柄・推奨銘柄を解説するブログ