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資生堂のブランド戦略

2005年11月10日 投稿者 S.W : 2005年11月10日 01:19

こんばんは。
先日の『日経ビジネス』に資生堂のブランド戦略の記事がありました。
資生堂が『マキアージュ』というブランドを作り上げ、それに通常よりも多大な広告費(通常1ブランドに1人だが、4人も女性タレントを投入する等)をかける代わりに、プライスレスタグ(希望価格を表示させない)によって値下げ幅を販売店側の売り文句にできなくし、値崩れを防ぐなどの手を打っているのが奏効しているという内容でした。
実際、2006年3月期中間決算では、新美白美容液『HAKU』及び8月スタートの『マキアージュ』の効果で国内化粧品売上げが+1.5%となっています。
海外での売上げも好調で中間期での営業利益は対前年比+59%ですね。

今回のブランド統廃合、ひいては資生堂の復活の鍵を握るのが2005年2月就任の前田新造社長です。

アンシャン・レジーム破壊の象徴として14人抜きで代表取締役に就任。
勿論、昨年に実施された創業以来初の早期退職制度導入の実行部隊長という実績を引っさげての就任です。
コストカッターとしての意識の高さが株主にも人気です。

さらに前田氏は『資生堂』の名を冠さない初のブランド『イプサ』を創設するなど、ブランド戦略においては以前より高い評価を受けています。

『イプサ』は既存の資生堂ユーザーとは異なる消費者を開拓する目的で創設され、当初は苦戦しました。
事実、『イプサ』立上後、程なくして前田氏は異動させられます。
ところがその後、『イプサ』は躍進し、資生堂ユーザーの裾野拡大に貢献します。
結果、前田氏は呼び戻され、出世の本流に返り咲いたのです。

今回の『マキアージュ』のブランド戦略は見事なものでした。

前田氏の次なる打ち手にアナリスト達は注目しています。

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